月曜日の夕方
この時間だけは父親としての役割がある
担当は「送迎」
9月から俺の信頼する人間がスクールをやっている所にタケルを預けた
こいつがやってるなら間違いないって理由で
「テレスケなんで、ビシバシ注入して下さい」ってお願いしている
そこに送る途中
「腹減った口撃」をしだしたタケル
ファミマによって食い物を買う事に
おにぎりを手にしてファミチキを買う気だったタケル
レジは1か所だけ解放
3人並びの3番目だった
そこに70歳くらいの男性が来客
2.5番目くらいな微妙な位置に陣取ったオジサマ
すると、隣のレジも解放
「次のお客様どうぞ~」ってな感じで2番目の若者が隣へ移動
タケルと70歳のオジサン
両方とも次が順番だ
でも、留まる方が時間はかからない
どっちが移動するかな~って思ったら
タケルが移動した
先に隣のレジで70歳くらいのオジサンが
「ファミチキ6個」って注文
俺だけ気付いた
ファミチキは6個しかない
どうするかな~?って思い
5秒後くらいに
タケルが
「ファミチキ下さい」って
店員も「かしこまりました~」って
ファミチキを入れる作業中に店員2人も6個しかない事に気付いた
「あら、ファミチキこれで売り切れだった」って
タケルは一瞬表情を曇らせたが困った顔して俺をみた
俺は
「仕方ないだろ。違うのにしろ」
すると
70歳くらいのオジサマが
「何個いるの?」ってタケルに聞いてくれた
「1個です」とタケル
すると店員さんに
「なら、1個彼にあげて。これ美味いもんね~」って
タケルは笑顔で会釈してた
俺も親として
「すいません。ありがとうございます」
と、当然言う
タケルはオジサンの前を帰る時に
「ありがとうございました」ってお礼を言ってた
オジサンも店員さんも笑顔だった
この帰る時に言ったタケルの「ありがとうございました」
会計している俺が
「先に行け。ちゃんとお礼言え」って伝えてしまってた
ちょっと後悔
タケルの成長を見る絶好の機会を俺が逃してしまった
もしかしたら自分でも出来たのかもしれない
笑顔で会釈するだけじゃダメだ
ちゃんと感謝は口にしないとな
ただ、ありがとうございましたの表情は悪くなかった
笑顔でしっかり目をみて言えてたな
あれで、オジサンが1個ゆずってくれたから出来た温かエピソード
もし、譲ってくれなかったら
「あのオッサン、遅く来てなんや・・・」ってなってたな(笑)
ファミチキってそんなに美味いんだ
俺はまだ食った事ない
チャレンジしてみようかな~